風俗嬢のセカンドキャリアは自分にとってとても興味深いトピックなのですが、「風俗嬢 セカンドキャリア」とGoogle検索してみれば、「結婚しましょう」だの「転職エージェントに登録しましょう!」とゴリゴリに転職アフィを挟み込んでくる有様で、すこぶる頭にきたので、私が思う風俗嬢のセカンドキャリアを論じていこうかと思います。
「内勤」「資格取得」「人手不足の業界にいく」の3つがベター
結論、
・内勤に移る
・需要のある資格を取得する
・人手不足の業界に行く、
の3つがベターだと思います。
一つずつ解説していきましょう。
内勤に移る
キャストを卒業して内勤に移るというのは、元風俗嬢という強みが活かせるとても良い選択肢でしょう。
自分がキャストを経験しているため、キャストが抱える悩みやちょっとした困りごとなどにも理解が及び、キャスト側も男性スタッフには言いづらいけど、女性スタッフなら気軽に話せるという側面もあります。
そうした事情を鑑みると、キャストから内勤スタッフに転身というのは店側にとってもメリットが大きいと言えます。
例えば、シンデレラFCグループのはっしーさんは元キャストの内勤スタッフです。
「私自身が風俗嬢としての経験がありますので、男性よりも本音で語れる部分がたくさんあると思います。
キャストとして働くのと従業員として働くのでは、また別の大変さもたくさんありますが、私はそれを経験しています。」
風俗店のスタッフは男性中心というイメージがあるかと思いますが、近年はこうした女性スタッフの需要が多くなっています。
女性が1人いるだけでもお店の雰囲気は変わりますし、応募する女性からの安心感もきっとあるのではないでしょうか??
はっしーさんの文章を一部抜粋して引用
はっしさーんは、元キャストという点が内勤スタッフにとって大きな強みなることと、内勤は男性中心の世界だからこそ女性の内勤の需要はあると語っておられます。
ただ、一つ内勤の懸念点をお伝えしておくと、内勤は労働時間が長い。
某グループの内勤募集の求人情報を見たら、労働条件は下記の通りでした。
月給:32万
営業時間:9:00~22:00
シフト①(8:30~19:00)
シフト②(12:00~22:00)
休日:週1日
給料は一見高いように見えますが、そもそも労働時間が9時間を超えで休みが週1回しかないのだから、この額は当たり前。
私自身風俗業界に興味があったものですから、「内勤なら風俗業界に入れる」と甘く考えて数々の求人情報をあさってみましたが、どこも1日の勤務時間は10時間を超え、そして休みが週1回と鬼ハードだったため、あえなく断念した昔の思い出です。
キャストから内勤の道は、元風俗嬢の強みを多分に活かせる選択肢ではありますが、労働条件面はちゃんと確認し、場合によっては交渉して週2回休みにしてもらうなどの調整も考えておいた方がいいでしょう。
【その他参考にした資料】
・キャスト→内勤スタッフへ 内側を知っているからできること
・私がキャストを卒業して風俗店の女性内勤スタッフを目指した理由
需要のある資格を取得する
風俗嬢として働きながら将来のために資格勉強をされている方は多いかと思います。
ここで重要なのは、需要のある資格を取得するという点。
需要というのは、その資格を持っていることで仕事につながるということ。
例えば人気国家資格のファイナンシャルプランナー(以下FPと呼称します)。
資格の教材を販売している会社はこぞってFPを宣伝しているし、中にはFP資格があることで転職に有利になると主張している記事も散見されますが、はっきり言ってFPは何の役にも立ちません。
なぜならFPは独占業務がないから。
FPは保険、税金、投資、不動産、年金、相続、などのお金にまつわる知識を勉強する資格ですが、学ぶ知識が広く浅くなので、FPで学んだ知識が実務の世界で活きることはまずありません。
税金は税理士、不動産は宅建士、年金は社労士、相続は行政書士や司法書士が専門家であり、FPは実は何の専門家でもないのです。
ゆえにFPは資格としては非常に中途半端。所詮生保レディが名刺に箔をつけるために取るような資格です。
私自身FP2級を持っていますが、この資格を取ったからといって、他の人が目を引くようなすごい知識が身についたとは毛頭思えません。
では何の資格を取ればいいのか。
私が思う資格の価値は、その資格にどれだけ求人があるかです。
求人があるということは、その資格に根源的需要があるということです。
例えばFPの求人はほぼありませんが、宅建士の求人はめちゃくちゃあります。
宅建士は重要事項の説明という独占業務があるため不動産屋には絶対必要であり、そして不動産屋はどの街にも必ずあるので、宅建士の求人の母数自体が非常に多いのです。
以上を鑑みると、私が思うおすすめ資格は以下です。
宅建:前述した通り根源的需要がとても高い資格です。
簿記:世界中全ての会社に必ず経理業務は発生するため、あらゆる資格の中で簿記はトップクラスに需要が高い資格です。何だったらヤクザや半グレなども一定の規模になったら必ず経理はするので、裏の世界に行ったとしても簿記は重宝されます(だからといって裏の世界に行こうとはしないでください)。
介護・福祉系の資格:少子高齢化に加えて介護業界は人手不足なので、介護・福祉系の資格を持っていればまず食いっぱぐれないでしょう。私の弟は介護業界に行き早々と年収500万をもらっていました。あやかりたい。
ちなみに私自身は行政書士ですが、行政書士資格はおすすめできません。
というのも、行政書士は独立前提の資格なので、独立を目指す人以外はあまり意味をなさないからです。
私のように独立して一山当てたいと考えるならあるいはですが。
人手不足の業界に行く
残念ながら風俗嬢として働いた経験は職歴にならないので、昼職にあがろうとしても経歴の空白がネックになります。
この経歴の空白が風俗嬢にとって転職の大きな壁。
そう考えたとき、人手不足の業界に行くというのはひとつ選択肢になり得ます。
例えば先ほども少し紹介した介護業界。
介護業界はどこも万年人手不足です。私は定期的に求人誌のスポットをチェックしていますが、必ず介護系の仕事の募集をしています。
タウンワークだと、元々介護系の欄があってそこで介護系の仕事が大量募集されています。
あるいは飲食業。
私自身マクドナルドで13年間働いていたのでよくわかるのですが、飲食は昔はそれほどでもなかったですが、今はマジで人手が足りていません。
その理由は立ちっぱなしの肉体労働で、何かと社会的地位が低いので飲食に道に行く人が少ないのです。
昔はまだましでしたが、今は少子高齢化の波もありより求人が困難になっています。
私がいたマクドナルドのフランチャイズグループは、社員が足りなさすぎて、到底基準を満たしているとは思えない人も無理やり社員にしていたので、経営陣の苦労が偲ばれます。
このように人手不足の業界に狙いを定めれば、経歴の空白はネックになりません。
なぜなら、雇う側は1人でも多く人手が欲しいため、そんなくだらないことで人を蹴っていたら、自分が苦しむだけだから。
こうした人手不足の業界を狙い撃つことで、比較的スムーズに転職が可能になるかと思います。
結局は需要と供給ですからね。
ノースキルアラサーの末路は悲惨
マックジョブとは、低スキル低賃金かつ将来性のない仕事の総称です。
職歴なし、スキルなし、経験なし、そんな人間に残された仕事はマックジョブしかありません。
かくいう私も高卒でずっとマクドナルドでアルバイトマネージャーをやっていたので、典型的なマックジョブを仕事にしていました。
30歳を目前としたときに、「このままじゃノースキルアラサーになって悲惨なことになる・・・」と底知れぬ不安を感じ、行政書士試験に挑戦した次第です(結果一発合格)。
今回風俗嬢のセカンドキャリアとして、「内勤」「資格」「人手不足の業界に行く」という3つの選択肢を提示しましたが、私自身の経験も踏まえると、資格取得を一番おすすめしたいです。
理由は、資格取得はスキルになり、努力できることの証明になるから。
需要ある資格の例として、宅建、簿記、介護・福祉系の資格を上げさせていただきましたが、他にも需要ある資格はたくさんあるので、ぜひ自分にあった資格を見つけてみてください。
その際、必ずその資格に対してどれだけ求人があるかは確認してください。そしてできれば国家資格で。
おわりに
当然ながら私自身が風俗嬢ではないので、風俗嬢の方の気持ちを完璧に理解することはできません。
しかし、高卒でずっとマクドナルドでバイトしてた私には、履歴書に書ける経歴がなかったので、恐れ多いですがその点は風俗嬢の方と共通しているかなと思っております。
もちろん風俗とは違ってマクドナルドは年老いても働けはしますが、フリーターの生涯賃金は6000万ぽっちなので、一生スキル無しのアルバイターとして生きていくのはきつすぎます。
そうした自分の経験から、風俗嬢の方にはぜひ社会で通用するスキルを身につけていただき、素敵なセカンドキャリアを歩んでいただければとお節介にも思っている次第です(補足ですが、決して風俗の仕事を辞めるべきだという話ではなく、年齢という終わりのある仕事だからこそセカンドキャリアについて考えるきっかけになればと筆を取った次第です)。